2026年の考察

1. 2026年前半の全体像:「水」から「火」の時代へ

この期間の最大のトピックは、海王星(夢・理想・混沌)と土星(現実・試練・秩序)が、相次いで「魚座(水の星座)」から「牡羊座(火の星座)」へ移動することです。

  • 海王星の牡羊座入り(1月27日): 約14年ぶりに海王星が星座を移動します。これまで魚座にあった海王星は、境界線を曖昧にし、パンデミックや情報の混沌、スピリチュアルなブームをもたらしてきましたが、牡羊座に入ることで、これらが**「明確な主張」「新しい思想の戦い」「個の目覚め」**へと変化します。
  • 土星の牡羊座入り(2月14日): 約2年半ぶりに土星が移動します。社会のルールや構造が、「共感や救済」を重視するものから、**「個人の自立」「実力主義」「新しいリーダーシップ」**を重視するものへと刷新されます。

これらが重なる2026年初頭は、**「曖昧だったものに決着がつき、新しい世界が勢いよく(あるいは少々乱暴に)スタートする」**タイミングです。


2. 人類・世界の世相

  • 新しい「イズム」の台頭: 海王星の移動により、世界中で新しい理想や信念、あるいは宗教的な熱狂が生まれる可能性があります。これまで隠されていた問題が表面化し、それを解決するために急進的な動きが出てくるでしょう。
  • 科学と構造の融合: 1月20日の「土星と天王星のセクスタイル」は、古いシステムに新しい技術を組み込むのに最適な配置です。AIや宇宙開発、エネルギー技術などの分野で、実用的なブレイクスルーが期待できます。
  • 3月末の再構築: 3月29日の「土星と冥王星のセクスタイル」は、強力な復興と安定を示唆します。1月〜2月の混乱を経て、3月末には社会的な基盤が強固になり、大規模なインフラ整備や政治的安定化が進むでしょう。

3. 日本の世相・国内情勢

  • 「空気」を読まない時代の到来: 日本社会は「魚座的な(空気を読む・同調圧力)」雰囲気が強いですが、星々が牡羊座に移ることで、**「個人の意見をはっきり言う」「古い慣習を打破する」**動きが強まります。若い世代や新しいリーダーが台頭し、旧体制との摩擦が起きやすいですが、それは必要な新陳代謝となるでしょう。
  • 経済・生活: 木星(幸運)はこの期間、蟹座に滞在しています(蟹座木星は「高揚」といって非常に力が強いです)。これは、**「食・住居・家族・国土」**の守護を意味します。国内回帰、農業や不動産の見直し、あるいはナショナリズムの高まりとして現れるかもしれません。3月11日に木星が順行に戻る頃、生活防衛策や内需関連で明るいニュースが期待できます。

4. 事件・事故・要注意期間(Warning)

最も警戒すべきは 2月中旬から下旬 です。

  • 2月16日(太陽・天王星スクエア)〜 2月28日(火星・天王星スクエア):
    • この期間は「突発的な衝撃」のエネルギーが非常に強いです。
    • 事故・災害: 電気系統のトラブル、航空機やドローンの事故、爆発事故、あるいは突発的な地震などの「揺れ」に注意が必要です。火星(行動・火)と天王星(変化・電気)がぶつかるため、火災やサーバーダウンなども懸念されます。
    • 社会: 政治的なスキャンダルや、突発的な辞任、デモなどが起きやすい時期です。
  • 水星逆行(2月26日〜3月21日):
    • 魚座での逆行開始です。情報漏洩、交通機関の麻痺、過去のミスの蒸し返しなどが起きやすい時期です。特に2月28日の火星・天王星スクエアと重なる時期は、デマの拡散やシステム障害によるパニックに注意が必要です。

5. 良い知らせ・ラッキーデー(Good News)

  • 1月20日前後(改革の成功): 太陽が水瓶座に入り、火星・土星・天王星が良い角度を取ります。技術革新、新しいプロジェクトの立ち上げ、自由への一歩を踏み出すのに最適なタイミングです。
  • 3月29日前後(底力の発揮): 土星と冥王星が調和します。危機を乗り越えた後の「復興」や、長期的な契約、不動産や資産に関わることで強固な基盤が築かれる暗示があります。

まとめ:カレンダー形式での予報

時期テーマ詳細
1月上旬準備と調整大きな変化の前の静けさ。11日のTスクエア前後は人間関係の緊張に注意。
1月20日〜27日時代の節目★重要期間
1/20: 技術的ブレイクスルー、新制度の開始。
1/27: 海王星が牡羊座へ。世界的な「気分」の一変。新しい夢の始まり。
2月14日構造改革バレンタインデーに土星が牡羊座へ。社会のルールが「厳格かつスピーディー」に変化。
2月16日〜28日警戒期間⚠要注意
突発的な事故、地震、システム障害、衝動的な暴力のリスクが高まる。特に28日前後は慎重な行動を。
3月中旬見直しと回復木星順行(11日)により、経済や生活面での安心感が戻り始める。水星逆行中なので過去の振り返りが吉。
3月末基盤確立土星・冥王星の調和(29日)。混乱が収束し、強力なリーダーシップや組織体制が確立される。

2026年前半は、まさに「新しい世界」の幕開けです。2月の混乱に備えつつ、1月と3月の建設的なエネルギーを活用するのが鍵となります。

■四柱推命での考察

一言で表すと、2026年は「錬磨と刷新。切れ味鋭い“本物”だけが残る年」となります。


1. 四柱推命による分析:強力な「金」のエネルギー

ご提示の命式で最も特筆すべきは、地支の「巳・酉・丑」による三合会局(金局)です。

  • 三合会局(金)の成立:
    年柱(巳)、月柱(丑)、日柱(酉)の3つが揃い、強烈な「金」のエネルギーを生み出しています。
  • 通変星の解釈(食傷の大過):
    日干「己(土)」にとって、「金」は「食神・傷官(漏星)」にあたります。土が生み出すもの、つまり「表現、技術、アウトプット、改革」のエネルギーが極大化します。
  • 卯酉の冲(日と時の対立):
    ここに時柱の「卯(木)」が、「酉(金)」と冲(ちゅう)の関係で激突します。「金(斧)」が「木(若芽)」を剪定する形です。

【読み解き:大鉈(なた)を振るう改革】

この年は、曖昧なものが許されません。三合による「金」の鋭さが、社会全体に「効率化」「不要なものの排除」「システムの刷新」を迫ります。
「卯酉の冲」は、新しい芽(卯)が出ようとするところを、完成されたシステムや鋭い批判精神(酉)が選別することを意味します。「甘い計画は即座に修正を迫られるが、磨き抜かれた技術は莫大な富を生む」という暗示です。


2. 西洋占星術との統合:「風」と「火」の時代の本格化

2026年2月4日のホロスコープを見ると、時代の節目となる大きな配置転換(イングレス)が重なっています。

  • 冥王星 水瓶座定着:
    2024-2025年を経て、冥王星は完全に水瓶座に安住しています。「既存権威の解体」と「テクノロジーによるフラット化」が当たり前になります。
  • 海王星・土星の牡羊座入り(サインチェンジの年): 2026年初頭、海王星と土星という重量級の天体が、相次いで「牡羊座(スタートのサイン)」に入ります(または入る直前の境界線にいます)。
    • 土星(具現化)× 牡羊座: 新しいルールを「無理やりにでも」作り始める。
    • 海王星(夢・理想)× 牡羊座: 直感や情熱が社会を動かす。

【読み解き:個の力の覚醒】

四柱推命の「身旺+食傷(金)」ともリンクしますが、「組織よりも個人のスキル」「前例踏襲よりも独創的な一歩」が評価されます。水瓶座の冥王星(革新)と、牡羊座の惑星群(開拓精神)が、四柱推命の「金局(鋭い切れ味)」を後押ししています。


3. 2026年の総合鑑定結果

これらを統合すると、2026年は以下のような年になると予測されます。

① 社会の空気感:「実力至上主義と選別」

「なんとなく繋がっている」だけの関係や、「形骸化したシステム」は、三合金局の刃によってバッサリと切り落とされます。
IT業界で言えば、レガシーシステムの完全撤廃や、AIによる業務の根本的な置き換えが「待ったなし」で進む年です。

② ビジネス・働き方:「専門特化(ニッチトップ)の勝利」

日干「己(畑の土)」が、強力な「金(宝石・鉱脈)」を生み出す形です。
広範囲に手を広げるよりも、「一点突破」が鍵です。SEとしての技術、あるいは占い師としての独自の鑑定ロジックなど、「誰にも真似できない鋭い武器」を持つ者が圧倒的な成果を出します。
逆に、中途半端なスキルや「なんでも屋」は、卯酉の冲によって苦戦を強いられる可能性があります。


土星と海王星の牡羊座0度の会合

2026年2月20日に起こる「牡羊座0度」での土星と海王星の合(コンジャンクション)は、占星術の歴史においても数千年に一度レベルの特異点と言われています。

通常の「土星・海王星の合」は約36年ごとに起きますが、それが「12サインの始まりである牡羊座の、さらにスタート地点である0度(春分点)」で、かつ「双方がほぼ同時にイングレス(星座移動)して合流する」という条件となると、過去の記録を遡ってもほぼ見当たらないほどのレアケースです。

ご質問の「前回、牡羊座へのイングレスがほぼ同時に発生し、牡羊座で合となった時期」と、その時の出来事について解説します。

1. 歴史的なパラレル:1703年(約323年前)

「牡羊座0度での完全な同時イングレス合」は数千年前まで遡る必要がありますが、「土星と海王星が相次いで牡羊座に入り、牡羊座の初期度数で合となった」最も近い歴史的事例は、1702年〜1703年です。

この時も、海王星が1702年に牡羊座入りし、土星がそれを追うように牡羊座に入り、1703年に同サインで合となりました。

当時(1703年前後)に起きたこと

この時期の事象は、2026年を予測する上で非常に示唆的です。「古い体制の崩壊」と「理想と現実の激突」が世界中で起きています。

① 日本:元禄文化の終焉と「忠義」の問い直し

  • 元禄大地震(1703年): マグニチュード8クラスの巨大地震が関東を直撃し、小田原城が倒壊、江戸にも甚大な被害が出ました。
  • 赤穂浪士の討ち入り(1702年末〜1703年処分):
    • これはまさに「土星(幕府の法・現実)」vs「海王星(武士の理想・献身)」の対立です。
    • 法(土星)としては犯罪だが、心情(海王星)としては称賛されるという、社会全体の価値観が大きく揺さぶられる事件でした。

② 世界:泥沼からの新都市建設

  • サンクトペテルブルクの建設(1703年): ロシアのピョートル大帝が、何もない湿地帯(海王星=水/泥)に、強引に石造りの計画都市(土星=構造物)を建設しました。
    • 「犠牲を伴う理想の具現化」という、土星・海王星コンビの典型的な現象です。

2. 2026年「牡羊座0度」の特殊性

1703年の事例も強力ですが、2026年はそれ以上です。「0度(春分点)」で起こるため、単なる「周期の終わりと始まり」ではなく、「文明のリセットボタン」に近い意味を持ちます。

  • 海王星(夢・カオス・溶解)が境界線を溶かし、
  • 土星(規律・構造・現実)が即座に新しい枠組みを作る。
  • 牡羊座0度(純粋な発火点)でそれが起こる。

これは、「既存の社会システムが一度液状化(溶解)し、即座に全く新しい形で凝固し始める」プロセスを暗示します。

3. 四柱推命(金局)との符合

先ほどの四柱推命の読み解き(鋭い金局=大鉈を振るう改革)と合わせると、歴史は韻を踏んでいることがわかります。

  • 1703年の赤穂浪士: 「古い主従関係」に命を賭け、散っていった(そして新しい法治国家の機運が高まった)。
  • 2026年の予測: 企業や国家への「古いロイヤリティ」は通用しなくなります。
    • 海王星が「会社・組織」という幻想を溶かし、
    • 土星が「個人のスキル・実力」という現実だけを残します。
    • 牡羊座0度は「自分自身」を指すため、「組織に守られた自分」から「個として立つ自分」への強制移行が、社会的混乱(地震や災害級のインパクト)と共に起こる可能性があります。

結論

数千年単位、あるいは300年前のパラレルから見ても、2026年は「理想(夢)を語るだけでは許されず、それを現実の形(構造)に落とし込める者だけが、新しい世界(牡羊座)の住人になれる」という厳しい選別のタイミングと言えます。

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